訪問リハビリってきついのかな?
実際に働いている人の話を聞きたいな。
こんなお悩みを解決します。
病院などで働いていて訪問リハビリに転職を考えている。
もしくは、実際に訪問リハビリで働いていてきつさを感じている。
本記事を訪れてくれたあなたは上記のようなことを感じていると思います。
訪問リハビリで実際に働いている人の声を聞きたい、他の事業所で働いている療法士の話を聞きたい、そんなあなたのお悩みを解決する記事となっています。
本記事の内容
- 訪問リハビリがきついかどうか
- 訪問リハビリできついと感じること
- 訪問リハビリできついと感じたときにどうすればいいか
- 訪問リハビリはきついだけじゃなくいいところもあります
本記事では、訪問リハビリで実際に働いている作業療法士の僕が訪問リハビリのきつさを解説します。
また、きついと感じたときの解決策もお伝えしているので、訪問リハビリに転職を考えている人は一見の価値ありですよ。
実際に働いていてきつさを感じている人は、他の事業所はこんな風に感じているんだと参考になると思います。
ちなみに、本記事で取り扱う訪問リハビリという言葉は、訪問リハビリテーションと訪問看護ステーションが提供するリハビリテーションの両方を含めて話を進めていきます。
目次
訪問リハビリがきついかどうか

まずは結論から・・・
訪問リハビリがきついかどうかはあなたの経験年数による
よく、新卒で訪問リハビリは可能かどうかと行った相談を見かけますが、正直新卒で訪問リハビリはやめておいたほうがいいと思います。
経験年数が多ければ環境調整さえできれば、比較的訪問リハビリはきついと感じることは少ないです。
訪問リハビリの仕事内容
ざっくり訪問リハビリの1日の流れを確認しておきます。
以下は僕が働いている訪問リハビリのスケジュールです。
<訪問リハビリのスケジュール>
9時〜:訪問リハビリ出発(2件)
11時45分:カルテ記載、他職種への報告
12時00分:昼食
12時45分〜:午後の訪問リハビリ出発(3件)
16時45分:カルテ記載、他職種への報告
17時:終礼
終礼後帰宅
だいたい、1日の流れはこんな感じです。
他の訪問リハビリでは、始業がもっと早かったり訪問件数がもっと多かったりするところもあります。
基本的に病院の時のように無駄な会議が少ないので残業はあまりないと思います。
僕の事業所では上記のような流れで、17時に帰れなくてきついと感じることはないです。
訪問リハビリできついと感じること

訪問リハビリできついと感じることは以下の通り
- スキル経験不足
- 病院と違うところ
- 利用者の家に直接お邪魔する
- 移動手段
この辺りがあげられますかね。
スキル・経験不足
訪問リハビリできついと感じることの1つ目は、スキル・経験不足です。
ここが新卒が訪問リハビリで働くのオススメしない理由です。
基本的に訪問リハビリは、利用者のご自宅に一人で行くので急変時の対応ができたほうがいいです。
たとえば、
・利用者宅に行った時に利用者が意識を失いかけていた。
・訪問時は、体調が良かったがリハビリ中に意識レベルが低下した
など、病院では誰か周囲の人を呼べば助けてくれたことも、許容範囲内の症状であればあなたが対応しなければなりません。
もちろん、意識がなかったら救急車を呼べばいいことです。
状態が悪くて救急車を呼ぶほどでもないけど判断がつかない。
そんなときは、同じ事業所の看護師に連絡して判断を聞くこともできます。
急変時の対応はできたほうがいいけど、この辺りは経験次第な感じです。
もし急変時の対応が心配であれば入職する時に伝えておけば、きつさは軽減されると思います。
また、入職されている場合は今からでも伝えましょう。急変のリスクが少ない人を担当にしてもらえるはずです。
もし、無理と言われたら人員不足といった何かしらの問題を抱えている可能性があるので転職したほうが無難ですね。
病院とリハビリの環境が違うところ
訪問リハビリできついと感じることの2つ目は、病院とリハビリの環境が違うところです。
訪問リハビリは利用者の家もしくは施設で行うので、基本的に病院で使用していたような物品がありません。
作業療法士は特にADL動作の具体的なイメージを持ってもらうために道具を使用したりします。利用者に物品は借りるか、購入してもらうことが多いです。
使用頻度が多く、凡用性のあるものは自分で購入したほうが早いです。
また、理学療法士は作業療法士的なことを、作業療法士は理学療法士的なことを行うので双方の知識が必要とされます。
利用者の家に直接お邪魔する
訪問リハビリできついと感じることの3つ目は、利用者の家に直接お邪魔することです。
病院等では理学療法士や作業療法士が働きやすいように環境が配備されています。
しかし、訪問リハビリでは治療する場所は利用者のご自宅であり、ご自宅のルールに沿ってリハビリを提供する必要があります。
ホームとアウェーみたいな感じです。
実際にあった事例をいうと、
・何気なく置いてあったタオルを使おうとしたら、「それは顔を拭くようだから使わないで」と怒られた。
・ドアストッパーを足でどけようとしたら家族にムスッとした表情をされた
など、様々なことが起こります。
移動手段
訪問リハビリできついと感じることの4つ目は、移動手段が車かバイク(原チャリ含む)、自転車ということです。
訪問リハビリでは、基本的に1件こなしたら別の家に移動しなければいけません。
都内では自転車のことが多く体力的にきついと感じる人もいるでしょう。
車やバイクも渋滞していると予定時間に遅れるプレッシャーと戦わなければならず精神的にきついです。
たまに、同じ施設内で訪問時間を重ねていると移動が行きと帰りのみになるのでラッキーなことがあります。
移動手段については、あなたにあった移動手段を用いている事業所を探すしかないです。
転職エージェントを利用すれば、あなたの希望にあう職場を見つけてくれるので楽ですよ。
転職サイトや転職エージェントについては、作業療法士にオススメの転職サイト・転職エージェント5選に詳しく書いているので興味のある方はどうぞ。
訪問リハビリできついと感じたときにどうすればいいか

結局はあなたがどうしたいかです。
どうしたいかを判断するために下記の2つを考えるといいと思います。
- 自分を見つめ直す
- 職場を見つめ直す
自分を見つめ直す
訪問リハビリできついと感じたら、どんなことにきつさを感じているのか紙に書き出しましょう。
たとえば、訪問リハビリできついことに挙げた移動手段を例にすると、
・車で渋滞がきついと感じるなら原チャリに変更すれば裏道や細い道をグイグイ進めるので車よりは渋滞を免れやすいです。
原チャリを運転したことがない人は、事業所の付近で練習する期間を設けてもらえば大丈夫です。
実際、僕は原チャリに乗ったことがなく1ヶ月くらい原チャリの練習時間を合間にいれてもらいました。1〜2週間練習し、近場の訪問リハビリ先を担当にしてもらい徐々に慣らしていく感じです。
このように、きついと感じていることをリスト化し、解決可能かどうかをご自身で判断しましょう。
職場を見つめ直す
自分を見つめ直し、それでもきつさが解消できないなら、訪問リハビリには向いていないということです。
今いる職場を変えましょう。
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訪問リハビリはきついだけじゃなくいいところもあります

僕が訪問リハビリで働いて良いと感じていることは以下の通り
- 利用者の生活を見届けられる
- 給料は病院に比べ良い
- 無駄な会議が少ない
利用者の生活を見届けられる
急性期や回復期に勤めている人は患者の予後予測はするけど、結果的にどうなったかを見届けられることは少ないのではないでしょうか。
その点、訪問リハビリは発症当時のことはサマリーや家族から知ることができ最後がどうなるか見届けることができます。
また、脳卒中などは自然回復ではなく治療者の介入によって改善した実感が得られやすいのも魅力です。
給料は病院に比べ良い
訪問リハビリの給料は病院に比べると良いです。
インセンティブ制度といって訪問件数によって1件いくらと通常の給料に上乗せされる事業所もあります。
無駄な会議が少ない
病院って無駄な会議やミーティングが多いですよね。
集合時間になっても、集まらない他職種。
無駄な会議やミーティングが多いことで本来業務時間内に終わることが終わらなくなり残業が増えライフワークバランスが保てない。
よくある話です。
訪問リハビリでは無駄な会議がなく、残業も少ないところが多いためライフワークバランスも保ちやすいです。
訪問リハビリにはきつさもあるけど、いいところもある。
きついと感じたらきついことをリスト化して、何にきつさを感じているかを明確にしましょう。
経験年数が多ければ、ある程度のことは対応できるし、対応できないことがあれば職場環境の調整でなんとかなるのできつさを軽減できます。
もし、リスト化したきつさを解決できないなら転職するしかないので決断は早めにしたほうがいいでしょう。